中学受験は意味あるの?公立中学があるのにわざわざ中学受験をする理由は?
近年、中学受験は増加傾向にあります。
小学校で周りのお友達が中学受験を決め塾に行き出すと、わが子も受験した方がいいのか迷ってしまいますよね。
「公立中学があるのだから、わざわざ中学受験をしなくても良いのでは?」
「難関校や上位校でなくても中学受験は意味があるの?」
などと疑問に思う方も多いでしょう。
今回は、そんな方に向けて「中学受験をする意味」についてご説明します。
目次
中学受験は大学受験に有利?公立中学じゃダメなの?
中学受験をする理由は大学受験に有利なだけじゃない
「普通の子」ほど中学受験の意味がある
お子様に合わせた選択を
中学受験は大学受験に有利?公立中学じゃダメなの?
中学受験をする上で一番のメリットといわれるのが、大学受験に有利ということです。
「もし大学受験に有利になるなら、中学受験を検討したい」という方もいるのではないでしょうか。
中学受験が大学受験に有利な理由を詳しくご説明します。
①中高一貫教育だから大学受験に集中できる
中学受験のある学校では、中高一貫教育が基本となります。
中高一貫教育は、中学校・高校の6年間の学習範囲を高2までに終わらせ、高3では1年かけて大学受験対策に十分時間をとれることが大きなメリットです。
公立中学校の場合、まず高校受験に力を注がなくてはならない為、その分がタイムロスになってしまいます。
②高校からの入学を停止する学校が増えている
近年、都内の難関校を中心に、中高一貫校が高校からの入学を停止する傾向が高まっています。
男子中学校では本郷高校が2021年から、女子中学校では豊島岡女子学園は2022年から高校受験の募集を停止すると発表。
また「公立中高一貫校」でも同様の傾向があり、都立で大学進学実績の高い中高一貫校では、富士、武蔵、両国、大泉、白鷗の5校が2021年から順次、高校からの募集を停止することがわかっています。
高校からの入学停止の背景には人口減少、新学習指導要領の影響といったさまざまな理由がありますが、難関校の高校に入る選択肢が年々狭まっていることは確かです。
都内で難関校をめざす方は中学受験を念頭に置いた方がいいかもしれません。
中学受験をする理由は大学受験に有利なだけじゃない
中学受験のメリットは、大学受験に有利なだけではありません。
その他中学受験のメリットをご紹介します。
①教育方針に合わせて学校を選択できる
公立中学校の場合、地域によって学校が決まるため、さまざまな生徒がいます。
学校の雰囲気も、実際に入ってみなければ分かりません。
一方中学受験のある学校は、教育方針や学校の雰囲気などに特色があり、お子様の性格や親の教育方針にあった学校を選ぶことができます。
②幅広い知識・スキルが身につく
中学受験に向けた勉強は、高校受験の内容とは異なり幅広い知識が必要。
中学受験をしていく中で、その先の人生でも役立つ様々なスキルを得ることができます。
③強い精神性が培われる
中学受験では、小学校4年生頃から対策をスタートさせることが多く、3年間という長い期間、中学受験に集中する必要があります。
中学受験という困難を乗り越えた経験は、お子様の自信と強い精神を培い、大学受験や仕事においても役立つことでしょう。
万が一受験に失敗してしまった場合でも、挫折を乗り越えて成長できる機会になります。
「普通の子」ほど中学受験の意味がある
「うちの子は成績が平均的だし、難関校にはついていけないかもしれないけど、中学受験をする意味はあるの?」と思う方もいるでしょう。
実は、最近「普通の子」ほど中学受験の意味があるといわれているのです。
公立中学校は、さまざまな学力、運動神経、才能を持った生徒が一律で教育を受けるため、どれも平均的なお子様は個性が埋もれてしまいがち。
一方で、中学受験をすると学力がある程度同等の生徒が集まる為、埋もれるリスクが減りますし、お子様一人ひとりの教育をサポートする環境が整っていることも多いです。
また各学校に特色があるため、お子様に合わせた学校を選ぶことで、お子様の個性を大きく伸ばす可能性があるといえます。
ただし、中学受験をする際には偏差値の見方に注意が必要。
偏差値は母集団で形成されており、中学受験は受験人数が少なく全体のレベルが高い分、高校や大学の偏差値よりも低くなることが多いです。
中学受験の偏差値50は、高校受験の偏差値60とも言われているほど。
中学受験における偏差値を正しく理解し、受験に臨みましょう。
お子様に合わせた選択を
ここまで中学受験のメリットを挙げてきましたが、公立中学にも以下のようなメリットがあります。
・小学校時代をのびのびと過ごすことができる
・さまざまな価値観に触れて成長できる
また、中学受験には以下のようなデメリットも挙げられます。
・経済的負担が大きい
・受験をサポートする親の負担が大きい
中学受験をするかどうかは、ご家庭の価値観や環境、お子様の性格等によって異なります。
各ご家庭で中学受験のメリット・デメリットを考え、お子様とよく話し合って決めていきましょう。