【中学受験】直前対策に、親がしておくべき2つのこと

入試本番が刻一刻と近づいてくる直前期は、誰しも焦ってしまうものです。

しかし、直前期には、今まで以上に勉強時間を確保して駆け込みで知識を詰め込む「攻め」の姿勢を取るよりも、今までやってきた努力が最大限発揮出来るように、本番に潜むトラブルを出来る限り排除する、すなわち「守り」をしっかりと固めることを優先するべきです。

以下、親御さんがぜひ協力してあげるべき直前対策を、大きく2つ紹介します。

風邪対策、体調管理を万全にしておく

入試本番の2月は、風邪やインフルエンザ、加えてここ数年だと新型コロナウイルスにも感染する危険性の高い時期です。
せっかく少年期の貴重な数年間を毎日毎日勉強に費やし、親御さんも必死で経済的なサポートをはじめお子様のために努力してきたのに、たった1日体調を崩したがために、本番で十分に力を出しきれなかったとなると、悔やんでも悔やみきれません。

よって、いよいよ本番を意識し始める冬になる頃には、これまで以上に体調に気をつけ、

・帰宅したら必ず手洗い、うがいを丁寧にする
・不要不急の外出は控える
・外出時にはマスクを着用する
・早めにワクチン接種を済ませておく
・十分な睡眠を確保する(9時間以上が望ましい)
・バランスの取れた食事をとる
・親御さん自身も、風邪や感染症に十分気をつける

といったことをしっかりと意識することが必要です。

特に、小学生のお子様にとって、睡眠は重要です。

米国睡眠学会によると、6〜12歳の子供が最適な健康を保つためには、9〜12時間の睡眠をとるべきとのこと。
大事な成長期ですから、ここで睡眠をしっかりとっておかないと、将来お子様の脳や身体の発育に支障をきたす恐れもあります。

また、睡眠不足は集中力、記憶力、やる気の低下に繋がり、学習効率が落ちてしまいます。
なので、睡眠時間を削って勉強量を増やしたとしても、結局学力はなかなか伸びません。
むしろ、勉強しているのに学力が上がらない無力感、そして体力の低下により、学力は落ちていくことも考えられます。

夜は遅くまで塾や勉強があり、朝は学校に行くために早起きをしないといけないので、なかなか9時間以上の睡眠をとるのは難しいことだと思います。
ですが、上記の理由で睡眠時間は出来るだけ確保したいところなので、食事や入浴などは素早く済ませて、休憩もダラダラせずに時間を区切るようにして、スキマ時間を睡眠にあてられるよう協力してあげてください。

入試の日程や会場、提出書類などを何度も確認しておく

入試において最も避けなくてはいけないミスが、入試の日程や会場のミス、そして提出書類の不備です。

もし、これらのミスを犯してしまうと、試験を受けることさえなく一瞬のうちに、これまでの数年間の努力がすべて水の泡、という恐ろしい結果に終わりかねません。
「うちに限ってそんなことはないだろう」と思われるかもしれませんが、想定外が起こるのが受験なのです。
お子様に後悔のない戦いをしてもらうべく、親御さんはこれらのミスを予防することに努めてください。
絶対に何度も何度も確認をして、細心の注意を払いましょう。

具体的には、
・会場の下見
・提出書類や持ち物のチェックリストの作成
・試験の前日までに持ち物の準備
などは、必ず親御さんとお子様で一緒に行いましょう。

今どき、スマホでGoogleマップなどを使えば、初めて行く場所でも難なく行けるかもしれません。
しかし、Googleマップを使っても分かりにくい場所もありますし、何より本番当日の緊張のせいで道に迷ったり電車を間違えたりすることは十分考えられます。
さらに、完全に初見の場所よりも、一度訪れたことのある場所の方がアウェー感は少なく、安心して試験を受けに行くことが出来るはずです。

よって、少なくとも一度は試験会場まで、本番と同じ交通手段で下見に行くことをおすすめします。
これらに加えて、受験する(入学することになる)学校を自分の目で見ておくことにより、受験のモチベーションも高まることでしょうし。

親御さんが、しっかり落ち着いておく

「中学受験は親の受験」という言葉があるように、たしかに、特に中学受験は親御さんが努力する部分が多く、親御さんにかかる責任は重大です。

ですが、だからといって親御さんに余裕がなくなって、不安になりすぎたりピリピリしすぎたりすると、かえって受験にも良くありません。
そのような親の不安やイライラは、意外と子供には伝わるものだからです。

小学6年生は多感な思春期でもありますから、日常の会話における些細な言葉の言い方やニュアンスから、いろいろと相手の心のうちを考えてしまうことも多いものです。
なので、ふとした親の言動から不安やイライラを感じとり、子供にも不安やイライラが伝染してしまいます。
そうなってしまうと、親子関係がギクシャクし始め、お子様にとって家庭が落ち着ける場所ではなくなり、受験のストレスを発散する場所がなかなかなくなってしまうことにつながります。

このような悪循環を避けるためにも、特にストレスを感じやすくなる受験の直前期は、親御さん自身が余裕を持ってどっしり構えておいてあげることが重要です。

そのために、仕事や家事、そしてお子様の受験のサポートで忙しいとは思いますが、たまには気晴らしの時間を作ることも、回り回ってお子様のためになると思います。

以上、直前期に重要な対策を大きく2つ紹介しました。
「トラブルが起きて当たり前」なのが受験本番です。
お子様が存分に実力を発揮出来るよう、しっかりと余裕を持って支えてあげてくださいね。

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