中学受験で過去問を解くメリットとは?
目次
過去問を解く意味とは?
過去問はいつから始めるのがいいの?
効果的な過去問の解き方をご紹介
まとめ
過去問を解く意味とは?
受験直前になるとお子さんは第1志望校や併願校など各学校の過去問を解く機会が増えます。過去問演習に多くの時間を費やすことになるので、過去問を解く意味を理解していると有意義な時間を過ごすことができるでしょう。
過去問を解く意味はズバリ「各学校の問題の傾向を把握し、実践力を養うため」です。中学校の入試問題は学校によって異なり、その学校の教育方針や入学後の学生の姿まで考えて問題が作成されています。つまり、入試問題は学校からのメッセージであり、それぞれの特徴が見られるのです。その特徴を見つけることが問題の傾向を把握することになります。では、入試問題の特徴を見つけるためのポイントをご紹介します。
①どのような問題が出題されるのか
過去数年分の問題を確認すると似た形式の問題や、よく出題されている単元などがあることに気づきます。頻繁に出題されるということは学校がその部分を重要視しているということです。これに気づくと重点的に学習すべき場所もわかるので効率よく勉強を進められます。
②解答形式、難易度、問題量、配点、時間配分、解答用紙の形式を確認する
解答形式とは意見や知識を書く記述式なのか、数字や記号を書く選択式なのかということです。また、教科内の単元ごとの難易度や各教科の難易度のバランスも確認しておきましょう。難易度や問題量、配点をある程度理解しておくと、どの問題にどのくらいの時間をかけられるのかわかるので時間配分も調節できるようになります。問題との相性もあるのでどこで点を取れるのか事前に把握することが重要です。
これらをふまえた上で過去問を解きましょう。入試問題は最初から順番に解いていく必要はありません。自分がどの問題から解き始めるのか、問題を解く時間と見直しの時間といった時間配分など、実際に解いてみないとわからないことが身につき実践力が養われます。
過去問はいつから始めるのがいいの?
過去問を始めるのに適した時期は9月頃です。過去問を解くには基礎的な力が身についていることが前提としてあります。しかし、それが身についていない早い時期から過去問を解き始めると、なかなか問題が解けず自信を失ってしまうことがあります。これでは逆効果になってしまいます。また、入試直前に始めると各学校の問題に十分な時間を割けず、対策がおろそかになってしまう場合もあります。これらの事態を避けるためには9月頃から始めるのがおススメです。
過去問を解く分量についてはお子さんのペースに合わせることが大事ですが、目安としては第1志望校は5年分、併願校は2~3年分の問題を、それぞれ2回以上解くことが望ましいです。その際、同じ問題を立て続けに解くのではなく、数か月に1回(例えば10月、12月、入試直前に1回ずつ)解くようにしましょう。入試直前にバタバタしないように計画的に進めることが大切です。
効果的な過去問の解き方をご紹介
①本番を意識する
・開始時間や終了時間、休憩時間など入試本番と同じ時間割で進めます。そのために時計やタイマーを準備して時間を意識する習慣をつけます。過去問は休日を1日利用して、教科の順番も本番に合わせるようにしましょう。
・静かな場所で問題を解きます。
・解答欄の大きさに慣れるために、解答用紙は本番と同じ大きさにコピーして使用します。(公表されている場合のみ)
・その他に解答中は離席をしない、トイレは休憩時間に済ませておく、必要な筆記用具を机の上に出しておくなどの点にも注意しましょう。
このように普段から本番を意識して過去問を解くことで入試の緊張感や環境、時間配分などに慣れて、大事な本番で焦らずに対応できるようになります。
②採点と間違い直しを必ずおこなう
問題を解き終わったら必ずお子さん自身で採点と間違い直しをしましょう。できるだけ問題を覚えているその日のうちにおこなった方が効果は大きくなります。また、なぜ間違えたのか原因を探ることも大切です。単純なミスであれば最後の見直しの時間を多く取るようにする、苦手な問題を考えすぎてしまったのであれば解く順番を変えるなど、間違いの原因がわかれば次に生かすことができます。ただ問題をこなすのではなく、せっかく取り組むなら本番へのステップアップの材料にしましょう。
まとめ
中学受験の対策として過去問を解く意味や始める時期、効果的な解き方についてご紹介しました。過去問を解くことで各学校の出題傾向が見えてきて対策がしやすくなります。本番を意識して、もちろんお子さんのペースも大切にして過去問に取り組んでみてください。