【中学受験】中学受験は独学では厳しい3つの理由

「自分は独学で大学受験(高校受験)を突破した。だから、子供の中学受験も独学でどうにかなるんじゃないか?」
このようにお考えの親御さんもいらっしゃるかもしれません。
ですが、独学で中学受験を攻略するのは、かなり難しいです。

たしかにお子様を塾に通わせるとなると、かかる負担は決して小さいものではありません。
しかし、それでも、中学受験の成功を第一に考えるのであれば、やはり塾を利用しない手はないのです。

以下、中学受験は独学では厳しい理由を大きく3つに分けて解説していきます。

・理由①:学校で習わない内容も平気で出題される
・理由②:小学生に自己管理は難しい
・理由③:受験に関する情報を集めるのが難しい

【理由①:学校で習わない内容も平気で出題される】
高校入試や大学入試の問題は、学校の教科書に載っている内容を理解していれば解けるように作られています。
なので、学校の授業だけでも受験に必要な最低限の知識はカバーできることになっています。
しかし、中学受験はその限りではありません。
例えば算数の「つるかめ算」や「植木算」など、中学受験でしか習わないような解法も、知っていて当然のように出題されます。
難易度も形式も、小学校で行われるテストとは全く別物なのです。
これが、普段小学校のテストでは毎回100点を取るような子でも、塾の模試や入試問題には歯が立たない理由です。
そして難易度もかなり難しく、中学受験を経験した東大生や医学部生の多くが、「中学受験が人生で一番勉強してた」と言うほどです。
中学受験は、本当に狭き門なのです。

【理由②:小学生に自己管理は難しい】
忘れてはいけないのは、「受験の当事者は、精神面でも未発達な小学生」ということです。

小学生といえば、遊ぶのが仕事のようなものです。
そんな彼らが、ゲームやスマホ、友達からの遊びの誘いなど、われわれ大人でも抗いがたい誘惑に耐えられるものでしょうか?
ただでさえ初めての受験で、誘惑も多い中、きちんと学習計画を立てて数年スパンで毎日毎日コツコツと勉強を続けて行くのは並大抵のことではありません。

しかも彼らは思春期真っ只中です。
色々と思い悩むことも多いことでしょう。
放課後遊びに出かけて楽しそうにしている友達を尻目に、
「なんで僕(私)はこんなに勉強ばっかりしなくちゃいけないんだ。」
と、受験の意義すらも分からなくなってしまうこともあるかもしれません。

その一方で、塾に通っている子たちには計算された塾のカリキュラムがありますし、塾の教室には自分と同じく中学受験を控えたクラスメイトがいます。
つまり、彼らはカリキュラムと宿題をペースメーカーにして計画的に学習を進めていけますし、ライバルたちと切磋琢磨することで受験への当事者意識も芽生えてきます。
よって、塾に通うことは、受験生や親御さんの不安や孤独にもプラスに働く、精神的なサポートにもなると言えるのです。

【理由③:受験に関する情報を集めるのが難しい】
受験は情報戦です。
受験の日程や学校の偏差値、志望校の傾向と対策といった情報が把握出来ていなければ、効率的に受験を戦い抜いていくことは難しいのはもちろん、
そもそもお子様がどんな条件を望んでいるのか
(「将来偏差値の高い大学に進学したいから、中高一貫校で先取り学習をしたい」
「地元と違う環境で勉強したいから、遠方の学校あるいは寮のある学校に行きたい」など。)
をしっかりと把握してその条件に出来る限り近い学校を見つけておかないと、仮にどこかの学校に合格しても、実際に通い始めたら「思っていたのと違った……。」と後悔することになりかねません。
もしそうなってしまったら、受験は成功とはいえませんよね。

ここで、またしても高校受験や大学受験と異なる事情があります。
それは、小学校は受験をすることを前提としていないため、学校から受験の情報を得ることは困難ということです。
つまり、このような情報収集は、基本的に親御さんだけがメインで行うことになります。
ただでさえ仕事や家事でいっぱいいっぱいなのに、それに加えて膨大な情報を集めて整理するとなると、やはりこれもプロの手を借りるのが賢明でしょう。
受験のプロである塾は、かつて指導してきた塾生の成績や合格実績の詳細なデータ、受験の数十年前の情報から最新の情報までの膨大なデータベースを持っています。
これらに個人でアクセスし、整理するのはほぼ不可能でしょう。
よって、これらのデータに基づいたプロのアドバイスを日頃の授業や三者面談で受けることが、手間もかからず正確性にも優れる手段のはずです。
以上、中学受験は独学では厳しいということを、3つの理由から説明いたしました。
もし、中学受験を独学で突破しようと考えている方がいらっしゃれば、もう一度、塾に行かないことで生じるこれらの困難を乗り越える自信と覚悟が「本当に」あるのか、じっくりと考えてみてください。

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